#21 Devil's crossroad
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「ホランドって誰だ。」
鳩が豆鉄砲を喰らったような顔というのは、こういうのを言うんだと思う。
『……は……?』
青白い顔の中で、それでも眉間に皺が寄って感情豊かな表情が作られるのを見下ろし、ベッドの端に腰掛ける。
さすがに立ち続けるのはまだ、辛いか。
『……ちょっと待ってここどこ……てか、なんで狡噛さんがここに?ちょ、ホントにマジで待って下さいなんで隣にベッドがあるんですかまさか相部屋とかないですよね。まさか狡噛さんそのベッドの主だったりしませんよね違うって言って下さいさあ早く。』
「落ち着け…。」
顎で示した二の腕の内側に繋がれたチューブに目を落とした佐々山が、小さく呻いて身体を起こす。
患者服から覗く肌の異様な白さに眉を顰めながら、その奮闘ぶりを鑑賞していると、ややあって目が合った。
『……どれくらい……』
「あれから2日…正確には2日と22時間22分。ほぼ3日だな。」
問いを先読みし、口を開く。
「常守と、その側で昏倒してるお前をとっつあんが見つけて外まで運んだ。こりゃあ死ぬかもとしれんと思ったとさ。」
『…朱ちゃんは――!?』
長い前髪のかかる額を指で弾くと、その華奢な身体が簡単に背中から枕へと倒れ込む。
『~っつぅ………』
腹を抱えるようにして横向くのを見て、立ち上がる。
「他人の心配をしてる暇があったら、さっさと動けるようになれ。」
『――●□×△ッ』
言語形態を為していない悪態に息を吐き、自分のベッドへと戻る。
「で、ホランドって誰だ?」