#20 聖者の晩餐
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「僕は、人の魂の輝きが見たい。」
静かな表情でそう告げるのを、信じ難い思いで見つめる。
この男は一体、何を…
いや
それよりも、どうして――
「それが本当に尊いものだと確かめたい。だが、己の意志を問うこともせず、ただシビュラの神託のままに生きる人間達に果たして、価値はあるんだろうか。」
放られた猟銃が真っ逆さまに、降ってくる。
滑ってきたそれに落として上げた目に、ゆきへと手を伸ばすマキシマが映る。
「折角だ。君にも問うてみるとしよう…」
カシャンという音と共に新たな手錠で、ゆきの身体が通路の手摺に繋がれる。
「ああっ」
「刑事としての判断と行動を。」
「なっ、何をするつもり!?」
ゆきの背からコートを剥いだその長身が、一歩後退する。
「今からこの女、船原ゆきを殺してみせよう。」
瘧にかかったように全身を震わせたゆきの短い悲鳴と、自分が息を呑んだ音とが、重なる。
「君の目の前で。」
<犯罪係数、48。執行対象ではありません。トリガーを、ロックします。>
どうして。
なんで。
「止めたければ、そんな役に立たない鉄屑ではなく、今あげた銃を拾って使うといい。引き金を引けば、弾は出る。」