#20 聖者の晩餐
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地下貯水槽、[狩猟場]のさらに奥――
放置された工事現場のような空間に入り、辺りに目を配る。
「!」
高所で入り組んだ細い通路の、その1本に向けてドミネーターを構える。
「止まりなさい!」
降ってきた二対の視線に身分証を提示し、口を開く。
「公安局です。武器を捨てて投降しなさい。」
「っ!」
喜色を浮かべたゆきを素晴らしく容姿の整った男が乱暴に引っ張り、その後ろに位置どる。
<犯罪係数、79。執行対象ではありません。トリガーを、ロックします。>
「あ、朱ぇ…」
「待っててゆき!今助けるから…」
どうにかして、犯人とゆきのいる場所までもっと近づかなければドミネーターが使えない…
さり気なく左右に視線を走らせると、「ああ」と気の抜けるような声が上からかかる。
「君の顔は知っている。公安局の常守朱監視官、だね?」
「貴方がゆきを巻き込んだのね…よくも…「僕は槙島聖護。」
「なっ――マキシマ!?」
打たれた様な衝撃に、肩が揺れた。
「なるほど。そこで驚くのか。さすが公安局だ、尻尾ぐらいは掴まれていたというわけか。」
まるで詩を唄うみたいな、滑らかな声。
無意識的に、グリップを両手で支える。
「……貴方には、複数の犯罪について重大な嫌疑がかかっています。市民憲章に基づいて、動向を要請します。」