#20 聖者の晩餐
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『――っあ゛』
激痛に、呼吸が止まった。
キュと音をたてて正しい位置に戻った右手首をでも、すぐには動かす気になれず壁に頭をつける。
切れた口の端に持っていった左手にぶら下がった錠が意外と、重い。
『……はぁ……』
意識して深く息を吐き出し、身体に力を入れていく。
――な
驚愕に見開かれたマキシマの顔を思い出して笑う膝を叱咤し、立ち上がる。
あちこち腫れ上がって熱を持った四肢の動きは緩慢だが、生きてはいる。
それが重要だ。
某鉄板アクション・ゲームのようなステージ。
このどこかに、狡噛さんがいる。
懸命に、取り戻す
[私]を。
見つけて
帰らないと。
早く
『………』
耳鳴りがしている。
そのせいで音がよく、聞こえない。