#20 聖者の晩餐
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「何をコソコソやっている…」
通信機を胸ポケットに入れた時、男の低い声が聞こえた。
――今だ――
直感に従い足に力を込め、駆け出す。
猟犬ドローンが追いかけてくるのと、猟銃に狙われるのを同時に感覚した次の瞬間。
けたたましい音をたててドラム缶が弾き飛び、装備運搬用ドローンが空間に飛び込んでくる。
「!」
カメラアイが周囲を舐め、こちらのバイタルサインを確認する。
猛スピードで向かってくるその見慣れたシルエットに、横から奔りこんできたドローンが突っ込む。
スパークをあげながら横転したそれに向かって走りこみ、盾にしながら身体を滑らせる。
<ユーザー認証。狡噛慎也執行官。
射した影を振り仰ぎ、鈍く光るその尾を転がって避ける。
適正ユーザーです。対象の脅威判定が、更新されました。執行モード、デストロイ・デコンポーザー。>
手の中で変形するのに合わせ、反動に備えて右手を添える。
<対象を完全排除します、ご注意下さい。>
タイミングを合わせて、右斜め上方へと跳躍。
「っ」
すれ違いざまに放った青い弾丸が機械の胴体に吸い込まれていく光景が刹那、網膜に焼きつく。
振り返った時にはもう、そこには丸くくり貫かれた地面と鉄屑しか残っていない。
「……!」
慌てて物陰へと、飛び込む。