#19 メトセラの遊戯
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大きくよろめいてドローンに倒れ掛かった宜野座さんを一瞥した征陸さんに、目を瞬く。
多分、もう少しそのコール音が遅かったらきっと
泣いていただろうと思う。
「狡噛からです」と鋭い声を出した六合塚さんの声に被さるように狡噛さんの声が流れ出す。
<こっちの位置は探知出来るな!?現在、コード108が進行中。>
思わず緩んだ気持ちを締め直し、顎を引く。
コード108――公安局刑事に対し、明確な殺意を持った対象との遭遇を示すコードサイン。
<繰り返す――「ありったけのドローンを急行させろ!」
「でも、経路は…」
その顔を見る余裕なんて、ホントになかった。
だけど
「手当たり次第に試せ!1台でもいいから到着させるんだ!!」
あんまり、必死で。
私は
強制的に分離されたドアに飛び込んだ征陸さんに続き、駆け出す。
もしかしたら、間違えていたのかもしれない。
狡噛さん――
間に合って。
祈る様な想いで暗い闇を、後ろへ残していく。
「…光ちゃん…」
どこにいるの。