#19 メトセラの遊戯
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「この辺り、局所的だけどかなり強力なジャミングがかかってますね…。」
移動ドローンに乗った六合塚のその言葉に、耳にあてていた私用携帯を離す。
「妨害電波の発信源は?」
「南西の方角。ただ…マップ上だとこの区画何もない筈です。」
「よし。ここに中継基地を設営する。マップデータを信用するな。隙間という隙間を虱潰しに調べろ。それと」
耳に残る黒猫のアルトを締め出し、ポケットに手を突っ込む。
「狡噛は見つけ次第、ドミネーターで撃て。警告は必要ない。」
「でも!まだ脱走と決まったわけじゃ…それに!「その判断はシビュラシステムが下す。狡噛にやましい所がなければ、犯罪係数に変化はない。パラライザーモードで決着は着く。」
「マジに逃げる気だったんなら容赦なくエリミネーターが起動しますよねぇ。監視官人質にとるなんてブッ飛んだコト、コウちゃんくらいしか思いつかないだろーし。」
つまらなそうに、皮肉気に呟いた縢が視線を逸らす。
「サイマティックスキャンは誤魔化せない。それで狡噛の本心が分かる。」
「殺しても構わないって言うんですか!?宜野座さん友だちだったんでしょう!?」
だから
「これで狡噛が死ぬ羽目になれば、常守監視官。」
なんだって言うんだ。
「全ては君の監督責任だ。君がちゃんと狡噛をコントロールしていれば、こんな事態にはならなかったんだ。」
俺に、何が。
「どうだ。自らの無能で人が死ぬ気分は「あー…監視官。」
背後からかかった声と共に身体が宙に浮き、放り出される。
「それくらいにしとこうか。ちょっと陰険過ぎるぜ。」