#19 メトセラの遊戯
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数メートル先でボロぞうきんみたいになって横たわった女が、小さく動いた。
『……がっ…は…』
膝を腹に引き寄せてえずくのに目をやりながら足を下ろす。
一歩踏み出しかけたその時、片頬を床につけたままの顔がこちらを向いた
瞬間。
汗と、濁った液体で濡れた長い髪の間から覗くその、瞳。
僅かの時間、血のアカを思わせる鮮やかな色に染まって見えたのは、天井からそそぐ薄汚れた光のせいかもしれない。
「……ハハッ」
思わず零れた笑い声が、奇妙に反響して、胸が高鳴る。
なんて
手を伸ばして掴み上げ、顔を近づける。
なんて
ゆっくりと波打つ、碧の縁。
そこを満たす光はきっと
「…佐々山##NAME1##…」
こんな色をしている。
『……マ』
乾いて切れた唇から、掠れた声が漏れる。
『キシマ……っ』
憎悪と殺意でヒトは、ここまで。