#19 メトセラの遊戯
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空間に響き渡った銃声はだけどどこか遠く、下から聞こえてきたようだった。
なんの変哲もないシャツの襟が、風にはためく。
その白というよりも銀に近い輝きを放つ細い髪も、一緒に。
この男の存在は、その周囲を取り巻く空気を含めてこんなにも鋭敏に知覚出来るというのに。
「どうしたんだい?」
小さく首を傾げたその顔の上で長い睫毛が、薄い虹彩に影を落とす。
こちらを見上げる眼窩に嵌め込まれたコインに映る、蛍光色のネオン。
まるで生け花のように、有り得ない順序で組み上げられた人体のパーツ。
それでも中心に刺さった切断された頭部に残る、紛れもない面影。
光
掠れた声がその空洞を吹き抜け、落ちる。
誰のものなのかは、分からない。
喉元をせりあがった何かが全てを黒く、塗り潰した。