#19 メトセラの遊戯
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階段を降りきり、ライトを翳す。
なんとなく横手の壁につけた指先についた、湿った感触に胸倉を掴まれたような気分になった。
<誰かいますか?>
「……いや。」
照らし出された左右の道を見やり、そのまま足を前へと進める。
<…その奥は――>
「おい」
奔ったノイズに、その声を探る。
「おい監視官、どうした。応答しろ。」
<感度良好、そのまま進んで下さい。>
「………」
拍子抜けする声に思わず一息吐き、歩みを再開させる。
暫くして現れた巨大なゲートに光を当て、目を凝らす。
「何だぁ?コイツは…」
<破棄された地下鉄路線です。車両を捜索して下さい。>
指示される前からかけていた足に体重を乗せ、運転台に手をかけた次の瞬間
「―――!!」
鼓膜を圧する音量で警笛が響き渡るのと同時に、がくんと体が前に引っ張られる。
「おい監視官!何がどうなってる!?」
<破棄された地下鉄路線です。車両を捜索して下さい。>