#19 メトセラの遊戯
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「アンタの友達は、普段からこんな場所をウロつくタイプなのか?」
静まり返った通りを見渡し、携帯の呼び出しボタンを押し続ける常守を見やる。
「いえ、そんな……やっぱり出ない……ちょっと、変ですよね…?」
「明らかに変だろ。間違いなく罠だ、アンタ狙われてるぞ。いや…佐々山かもしれんが。」
「私が?誰に…」
「恨みを買うような覚えは?」
「あるわけないじゃないですか。」
信号機に止まった烏と目が合い、ひとつ瞬く。
「やっぱりデカの自覚ないんじゃないのか?」
「な――狡噛さんまで何言ってんですか!?」
背中で聞きながら、ガードレールを跨ぐ。
[M]と残された表示を見上げ、その真下を見やった、その時。
「ともかく、俺が様子を見てくる。そこで待ってろ。」
「でも、本当に罠なら危険です。」
「だからだよ。俺達二人共ヤられたら、誰が助けを呼ぶ。」
「すぐに応援を呼ぶべきじゃないんですか?光ちゃんだって、連絡つかないし…もしかしたらもう中に入っているのかも……。」
「アンタが必要と判断したらそうしろ。あと武装の許可を頼む。」
「あ、はい」と頷くのを見て、顔を戻す。
見下ろす先で闇がこちらを、見返していた。