#18 碧の福音
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「まだ業務時間内だと思いましたけど?」
いつの間にか閉じていた目を開け、ソファに預けていた頭を上げる。
下げっぱなしのブラインドの向こうを透かし見ている六合塚さんに軽く笑み、また天井を仰いだ。
『…一緒にどうですか?』
カラリと開けられた窓から吹き込んでくる風に、おかしそうな声が乗る。
「捜しに行くって名目で、出てきました。」
『しっかり利用されている…。』
「常守監視官て、意外と気が強いんですね。」
壁際の自販機に手をかざした六合塚さんが、ボタンを押し込む。
『ああ…なんかこの間、宜野座さんとやり合ったって…。カッコいい顔、してませんでした?』
ガコンという音を聞きながら、膝を伸ばす。
『自分の美学に反することには黙ってない、害されれば断固戦う。私が朱ちゃんに恋したきっかけです。』
「え?」と缶に口をつけながら振り返ったその顔に、微笑む。
『普段ぼんやりしてるのに、あのギャップが堪らないんです。』
「……そうですか。」
こちらを見る不思議な色をした瞳が、ふっと細くなる。
『?』
「それは」
無造作に弧を描いた薄い唇に、瞬く。
「少し、妬けます。」