#18 碧の福音
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泣きたいのか
『そういうのって……ああ、そういうとこちょっと似てる、かも。』
笑いたいのか
前後不順・中途半端な表情はきっと、剥き出しの心。
『……なんか………少し、似てる気がします…そういうとこ。狡噛さんと、あの人。』
――狡噛
馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが
「……そうか。」
ここまでだとは。
『はい』
小さな音と一緒に届いた返答に目をやって初めて、自分が俯いていたことを知る。
潤んだ瞳を誤魔化すように、天井を仰いだ佐々山の口元を少し上がらせたのは、自嘲だろう。
『……すみません……ちょっと。自分から話したくせに…ダメだ。止めとけば、よかった…』
乾いた笑いと共に、髪ではなく目元に伸びた手に、どんな顔をすれば良いのか分からないのに。
「……佐々山。」
呼びかけに上げられた顔に浮かぶその表情を見て
どうしても言わずには、いられなくて。
「……我慢するな……しなくて、いい。」
馬鹿は、俺か。