#17 Would you please listen to me?
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淡くて綺麗な笑みに、呼吸がし辛くなる。
『うん…多分。そうだった。と、思う。』
優しい声が、どうして
『お兄ちゃんが、潜在犯認定を受けて、ママとパパとアメリカに行くことが決まった時、横浜のお婆ちゃんの家に行ったの。ママと…二人で。』
優しい表情に、どうして
『その時ああもう、これが最後なんだなって思った。お婆ちゃんには多分もう、会えないんだろうなって。だけどね、4年前に一度私、日本に帰国して…その時、会えたの。ママから預かってきた手紙を渡して、それだけだったんだけど、嬉しかった、すごく。』
私は、こんなに
『すごく…嬉しかった……』
悲しくなってしまうんだろう。
『その時にね、お兄ちゃんにも会って話できたんだ。少しだけど。狡噛さんにもその時、会ったんだよ。超一瞬で、しかも遠かったからよく分からなかったんだけど公安局で。あと、雑賀先生のところでも。』
せっかく、こんなにたくさん、話してくれているのに。
それはとても
とても、嬉しいことなのに。
『なんか、あの時はすごくポジティブになれたんだよね。お婆ちゃんにもお兄ちゃんにも会えて…もしかしてまた二人とも、会えるんじゃないかなーって。単純なんだけど、顔見れて話せたからさ、嬉しくなっちゃって。』
『バカだよね』と吐息のような苦笑を漏らす光ちゃんを見ていることしか、出来ないなんて。
『それでそのまま何年か経って…学校から帰ってきたら珍しくパパがいて……どうやったのかは分からないけど、お婆ちゃんが公安局から受け取ったメールを家に送ってきてくれたの。お兄ちゃんが…お兄ちゃんが死んだって…ママが……』
何も
『信じられなかった。』
出来ないなんて。