#17 Would you please listen to me?
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『あー疲れた。走ったねー。』
蕩けるような、幸福感。
『……もしもーし?朱ちゃーん?』
「んえ?」
閉じていた目を開けると、光ちゃんの眉間に寄った皺が解れるところだった。
ふわふわのスポンジに、絶妙な甘さのバタークリーム。
それぞれ違うデコレーションがなされたペールカラーのカップケーキが座るのは、お店で出されるみたいなハイティスタンド。
『いい仕事するでしょ、私。』
得意げな笑みにうんうんと頷き、ケーキを口に運ぶ。
「あっちもこっちもお見事です。グラタン、殿堂入りかも。」
『それは言い過ぎ。』
「本当だってば。私なんかほぼ毎日オートサーバーだよぉ?ていうか足痛い~…ストッキング脱いでい?」
『そうなの?』と瞬いた瞳を見返し、改めて室内に視線を巡らす。
「…光ちゃんてさあ、アンチテクノロジーかなんか?」
『いや……そういうワケじゃないけど、料理は好きだし、内装ホロは…何だろ必要性感じなくて。』
フォークを口にあて、上向く。
「なんか…お婆ちゃんみたい。」
『何だと?』