#14 あとは、沈黙。
夢小説設定
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「説明のつかないことが多すぎる…。」
見上げたパネルの中で笑う少女の今現在の姿は、どこにも無い。
「王陵璃華子の逃走経路、あの地下室の設備……どう考えても女子高生一人が賄い切れるモノじゃない。今回も裏に何かある…ひょっとするとお前の言う通り「――おかしい。」
シートから身を起こし、キーボードに取り付く。
「どうした。」
「破損しているデータがある。さっき六合塚が検索した時には、どの録画も無事だった…」
「美術室のデータが、集中的にやられてるな。」
焦る指を嘲笑うかのようなデータの奔流流していた目を、留める。
「全滅か…いや、コイツ、音声は修復できそうだ。」
<何故…同じ学園内の生徒ばかりを素材に選んだのかな?>
ノイズ混じりに届く、男の声は、若い。
<全寮制女子学校という…この学園の教育方針を、槙島先生はどうお考えですか?>
「『……マキシマ……』」
重なった声に弾かれるように、振り向く。
闇を透かし見るかのようなその、眼差し。
お前も
「さ、佐々山…?」
掠れたようなギノの声を聞きながら、粟立つ肌も、そのままに。
『みつけた…やっと……!』
お前もそこに、光を見るのか。