#14 あとは、沈黙。
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「手がかりは皆無かぁ…」
<さらに笑えない新情報~。2年生で2人ばかり寮から消えた生徒がいるそうで、実家に問い合わせても帰宅
両手を広げたコミッサちゃんが、見慣れた男の姿に変わる。
してない。完璧に行方不明っスよ。」
ひっかき回していた引き出しを無言で閉め、息を吐く。
「しっかし妙な話だなぁ。校舎も学生寮も軍事施設並みの厳戒態勢…ここから犠牲者を連れ出す方法なんてあるのかぁ?」
「そもそも、何故今になって桜霜学園の生徒ばかりを標的にする?」
「藤間にとってこの学園は、言わば古巣です。どこか警備の穴になる抜け道を知っていたのかも。」
「有り得ますよねー。この学園、創設百年でしたっけぇ?敷地の中増減築の繰り返しで、見取り図とかもひどいモンっスよ。」
「まさか…」
軽薄としか言いようの無い口調に腕を組んだまま、目を向ける。
「コロシの現場もホシの隠れ家も、全部学園の中ってことはないですか?」
動き回る捜査用ドローンを見下ろし、足を踏み出す。
ガラスを通して見上げた空にたち込める雲は厚く、暗い。
「つかコウちゃん、今頃どうしてんスかねぇ。」
「さぁなぁ。可愛い飼い主様二人に挟まれて、よろしくやってんじゃないのか?」
「ええっ、何スかその楽しい想像っ」
「馬鹿。」
「………。」