#13 紫蘭の花言葉
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「写真は見たか?」
単語を省いた問いかけに、常守が頷く。
「……はい。」
『ちょっといいですかー?』
間延びした声に目を向けると、カップが差し出される…と言うより突きつけられる。
『話進めにくいと思うんで、気は使わないで下さい。』
一瞬だけ向けられた笑みから逃げようとして、止まる。
ひったくるようにして奪ったカップを片手にサーバーに手を伸ばし、差し出す。
そうした意味も
『いやあの…お兄ちゃんのことについてのみ、なんですけど…』
目が合った瞬間、何故その瞳が瞬いたのかも、わからないまま、口を開く。
「死体はホログラフイルミネーションの裏側に配置されていた。」
「はい…」
「イルミネーションの内容は知ってるか?」
「いえ、そこまで『薬品会社の広告。ですよね。』
静かな声と表情に織り込まれる想いに
「安全なストレスケア…苦しみのない世界へ……」
添いたいと思っている自分に抱く、嫌悪。
「佐々山は、標本化される前に生きたまま解体されたことが分析で判明した。犯人のメッセージみたいだったよ…」
おこがましいにも程がある。
そんなこと、できるわけがないのに。