#13 紫蘭の花言葉
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『あー、コーヒーとか飲みたいなーっ。ねー、朱ちゃんも喉乾かなーい?』
「…え、あ、いや…」と言葉を濁しているうち、ため息を吐きながらキッチンに向かう狡噛さんに眉を下げて正面に顔を戻す。
そうして見た子供みたいな笑顔に、心底から、思った。
だから。
「未解決事件…公安局重要広域指定事件102について……こっそり、覗き見するみたいに調べたのは謝ります。」
聞くべきだったのだ、ちゃんと。
知りたいと思ったなら。
この人達を、解りたいと思うなら。
「何故謝る。」
「怒って、ないんですか?」
「どうして俺が怒らなきゃいけないんだ。」
光ちゃんを向いた目が、伏せられる。
ああ
どうして私は、こうなんだろう。
何々したい、なんてのは結局、[自分]のことなのに。
いつもいつも、そればかりで。
だけど困ったように上向いて、そうしてそのままの顔で笑ってくれる貴女を
本当に、私は。
どうしたってやっぱり、解りたいの。