#01 犯罪係数
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輝く摩天楼の明かりから逃げるように、抱えた膝に顔を埋める。
と今度は水面で揺れるそれが目に映り、完全に視界を塞ぐ。
『やっちゃったね……。』
隣に感じる気配もさすがに、今回ばかりは。
「………」
それでも
『前途多難、お先真っ暗…いばらの…道?合ってる?』
「…合ってるけど…今は言って欲しくなかった……」
『……ごめん。』
返ってきた苦笑交じりの謝罪に顔を上げ、未だ湿った髪をかきまわす。
『良すぎたね、タイミング。』
包帯の巻かれた手をかざしたその視線が見る、先。
「光ちゃん?」
微かに苦しそうに見えた横顔はきっと、光の悪戯だったんだろう。
向けられた底抜けに明るい笑顔を見て、肩を下ろした。
――もしもあの時目にした表情を、もしも、私が、捕まえていたなら。何かが、変わっていたのだろうか――