#13 紫蘭の花言葉
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『つまり』
と口を開き、広い格技室の一角に目を向ける。
『3年前の未解決事件と同じような事件が起こり、その犠牲者の一人と並々ならぬ関係のある狡噛さんと私は、初動捜査の邪魔になると?』
言葉を選びまくった長い説明を簡潔にまとめると、朱ちゃんが顔を俯けた。
いつも人の目を見て話す子にそんなことをされるのは辛い。
そしてさせてしまっているのは、悲しい。
『……今度、聞いてくれる?』
上げられた顔に意識しなくても、顔が緩む。
『私の話』と続けると、その顔のパーツがきゅっと中心に寄る。
「………うん。」
泣き出しそうな表情に笑いかけた時、ものすごい音が高い天井に響いた。
押し倒され、執拗に殴りつけられるその顔にショートの光が奔る。
それでも、馬乗りになった人物の攻撃が止むことは、無い。
「やり過ぎですよ、狡噛さん!」
朱ちゃんの声に、やっと足を伸ばすその様を、白けきって見つめる。
「うわ、スパークリング最高レベルに設定してあるじゃないですか。…本当に人間ですか、狡噛さん?」
若干引き気味な声を聞きながら、リングの映像メディアを起動する。
――理解しろ。
『…どの口が。』
鼻で笑い、手近な椅子を、引き寄せた。