#13 紫蘭の花言葉
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「これって…まさか……」
――バラバラに切り開いた遺体を、プラスティネーションで標本にして
眼下に見えるモノに
そいつを街のど真ん中に飾り付けてくれたわけよ。
「今回の捜査から外れてもらうぞ、狡噛。」
「え」と思わず漏らし、隣を振り仰ぐ。
「何でだ、ギノ。」
静かな問いに、眼鏡の奥の目もまた、静かに。
「余計な先入観に捕らわれた刑事を、初動捜査に加えるわけにはいかない。」
「そんな…でもまだ、標本事件と一緒ってわけじゃ……―!」
慌てて口を押さえるが、向けられる二対の視線を感じるまでもなく、すでにそれが手遅れであるとわかっていた。
「……宿舎で待機だな。」
「そうだ。」
息を吐いてエリアから出て行くその背に、目を向ける。
「常守監視官。」
「はっ、はい!」
「どうやら事情は知っていそうな様子だし、狡噛が妙なことをしでかさないよう、付きっきりで監視しろ。それが今回の君の仕事だ。」
ややあってぱたりと止んだ足音に、何も言えずに俯けていた顔を、上げる。
「勿論君の相棒も、含め、だ。」
肩越しに向けられた視線に再び、顔を下げた。