#12 3GUNS
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「にしても芸能人はないわよね~。」
不機嫌さの中に少しの嘲笑を滲ませた声に、膝の上から顔をあげる。
『本当ですよ~。』
なかなかとれない頑固な染みに怒りをぶつけるがやはり、なかなかとれない。
「まぁこれで出演料経費で落とすって言ってんだったら、私も黙っちゃいなかったんだけどねぇ。」
現役アイドルを真昼間に公安局主催とはいえ実費で極々地域密着型のイベントに召還。
「御見それしましたって感じ。」
『…くそぅ。』
「まぁいいじゃないの。今回は三係に譲りましょ。」
「狡噛くんには申し訳ないけど」と今度は紛れもなく笑いを含んだ声に、無言でホロ画面を眺めていたその背が振り返る。
「よく似合ってたわよ。それなりに人気もあったみたいだし、良かったじゃない?」
流れてきた視線から逃げるように目を背け、大分毛ばだってきたコミッサちゃんの頭部を抱えなおす。
「……佐々山。」
『……はいっ!?』
顔を上げた瞬間頭頂部に鈍い痛みが奔り、次いで視界が真っ暗になる。
『ん、なっ…ちょ狡噛さ…ぬっ…抜けな、なんで…っ』
華やかな笑い声を、椅子の軋む音が追いかける。
「私はそろそろ戻るわ。」
『えっ!…っ待って、青柳さ…っ、ちょ、狡噛さん痛いっ!!マジで痛いですってっ……~ちょっと!!』
かかる圧力を押し返そうと試みるが、体が重くて力が入らない。
「じゃあね、光。」
『くっ…』
「アンタも婦人警官コスよりそっちのが似合ってるわよ。」