#01 犯罪係数
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<こちらハウンドfour>
耳に仕込んだ無線機に視線を流した新人を見ながら、自分も意識をそちらに集中させる。
<KTビル4階で対象を発見。どおしますぅ?>
「よし、そのまま目を離すな。ハウンドtwoと俺…シェパードthreeで包囲する。」
言い終わらぬ内に手信号で合図する六合塚の元へと駆け出すその後姿は、無駄がないどころか、自分よりも機敏に見えた。
<んん。でも奴さんの点取り具合だと、人質の娘が限界っぽいっスよぉ。>
階段を駆け上りながら、眉を顰める。
<俺一人で確保、いっちゃいますぅ?>
「…よし、しくじるなよ!」
<りょおかい。>
一瞬の間の後、耳に直接伝わる発砲音。
<……ん゙?>
前を行く腕を引いて後方に下げた瞬間、物のひっくり返る音が響く。
「縢、何をやっている!?」
室内に向けてドミネーターを構えたその横顔に怒鳴ると、「パラライザーが効かねえ!」と同じように舌打ち混じりの怒声が返ってくる。
「野郎、興奮剤か何かキメてやがる!」
<対象の脅威判定が、更新されました。>
無機的な音声と共に、執行銃の形態が変化していく。
<執行モード、リーサル・エリミネーター。>
恐れ戦く男の声にならない悲鳴に次いで、ガラスの砕ける音。
「――くっそ!」