#07 狂王子の帰還
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寝乱れた胸元から目を逸らすとややあって、シャッと思い切りのいい音がして明るい日差しが室内に射し込む。
思わず手をかざして見たその顔に浮かぶ表情から
「……ちょっと、いいか。」
逃げたのは、怖かったからだ。
もしもその瞳に陰りを見て、みつけて、しまったとしたら。
こちらを見つめたまま小さく頷いた佐々山はでも窓の傍から、動こうとしない。
「…悪かった…」
ぽつりと浮き上がった言葉に目を伏せ、続ける。
「どうかしてた。」
別に何をするつもりもなかったというのは、正しくない。
正確には、何も考えていなかった。
そしてそれはつまり、何をするかわからなかった、ということで。
自分が異常者なのだという自覚は思えば、多分。
「……悪かっ
再度言いかけた謝罪を、呑み込む。
視界を暗くしたモノに手を伸ばし、取り去る。
目を細めたのは、世界が眩しかったからじゃない。
その光が眩しかったからじゃ、ないんだ。