#07 狂王子の帰還
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「でーもさぁ、何でデータベースで調べないわけ?」
食欲をそそる音に続いて、匂いも追いかけてくる。
「監視官なら権限あるっしょ?」
それに負けずに気を集中させてボタンを押しまくる。
がしかし途端響き渡ったのは、またもや残念な効果音。
「ファイル閲覧したら狡噛さんにバレちゃうじゃない。」
「バレちゃまずいわけ?つか、そんなにコウちゃんのことが気がかりなのかい?」
次は骨董品のようなピンボールゲームに近寄り、腰を屈める。
「それって恋?」
久しぶりに声を上げて、笑った。
「縢くんて恋したことあるの?」
「あのね朱ちゃん、オレってば人生の先輩よ?恋どころか、悪い遊びは一通りこなしてるんだぜぇ?健全優良児の朱ちゃんなんて想像もつかない世界を覗いてきたわけさぁ。」
「へぇー?」
「例えばコレ」と示されたボトルに、目を瞬く。
「…ジュース?」
「ちっがう!酒だよ酒、本物の酒!!」
ああそういえば、ジュースとはなんだか違う出で立ちと言うか、雰囲気を纏っている。
「征陸のとっつあんのおすそ分け。今じゃ皆中毒性が怖いからって安全なメディカル・トリップかヴァーチャルばっかじゃん?」
「…それ、飲むんだよね?火ぃつけるんじゃなくて?」
「ああ゙?」