#07 狂王子の帰還
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薄汚れた明かりで眩む視界に、目を細める。
<シェパードtwo、先行しすぎだ。今どこにいる?>
「…ハウンドfourが…佐々山がみつからない……!」
トリガーにかけたままの指が、汗で滑る。
妙に耳障りなのは、これは
何だ。
「どうなってる…アイツはどこに行った!?」
自分の、呼吸か。
<落ち着け狡噛、状況が掴めない。一旦戻れ。>
「――っ佐々山を連れ戻す!!」
光と音の洪水の中を彷徨うようにして、その姿を、探す。
どこだ
どこへ、どこに――
目に止まったのは、光の影。
そこからこちらを見上げる眼窩に嵌め込まれたコインに映る、折れるように膝をつく、自分。
まるで生け花のように、有り得ない順序で組み上げられた人体のパーツ。
それでも中心に刺さった切断された頭部に残る、紛れもない面影。
「……ささやま……?」
掠れた声がその空洞を吹き抜け、落ちる。
喉元をせりあがった何かが全てを黒く、塗り潰した。