第八話
夢小説設定
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「――ならば聞くが、貴殿に一体何が出来る?」
膝を伸ばし、立ち上がる。
「天界軍は貴殿ら五人を天界に仇なす不浄の者とみなし、総力をあげて討伐にかかるであろう。たった一人の幼子を護らんが為――戦の経験も持ち合わせぬ温室育ちに一体何が出来る?」
「…………」
「待つのは――破滅だ。」
「……そうかもしれんな――だが、もう戻れんし戻りたいとも思わねぇよ。」
「―――!?斉天大聖!!」
顔色を変えて叫んだ敖潤の視線を追って、振り返る。
「……悟空……」
ゆらりと立ち上がった悟空が、こちらを睨み据えながら荒い息を吐く。
「――この縄を解け金蟬童子!私が戦う!!」
よく知っている筈の金晴眼が、見たことも無い感情を宿していた。
「貴殿では相手にならん!」
それでも
「――殺されるぞ金蟬!?早く縄を……」
それでもこれは
「金蟬……!!」
お前は
右目の下に奔った熱を、不思議と遠く感じた。
「………あの時――先に手を差し伸べたのはお前の方だったな、悟空。」
伸ばした両手に触れたものの方が遥かに、温かい。
「…迷惑なんだよマジで、何に代えても俺はその手を」
温かいんだ。
「もう放せなくなったじゃねえか。」