第七話
夢小説設定
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「きゃああああ!!!」
女の悲鳴が鼓膜を叩いた瞬間我に返り、よろめくようにして駆け出る。
「――哪吒!!」
「哪吒太子!!」
袖を破りながら仰向けに倒れた身体の傍に膝をつくと、パシャンと飛沫が飛んだ。
「自分で自分を刺しただと…!!?」
「おいどうなってんだ一体!?」
傷にあてた布がみるみる赤に染まり、次々溢れてくる血液で両手が押し戻される。
「馬鹿野郎…――おい救護班、布だ!!」
「なんて事を……!!」
『太子!!』
紫の瞳が呼びかけに反応し、彷徨う。
「早くしろォ!!」
その目に映る誰かを
「――悟空」
探して
「そっちじゃない…こっちだって」
掴んだ手は
「え…?」
掴まれた手が
「ホラ…そこの木の…――うえのほうの、とこ」
あまりに小さくて。
「とりの巣…があるんだ」
光を弱めつつある彼の目が移り、嬉しそうに細められる。
「…みえるだろ?」