第六話
夢小説設定
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「………お前達の馴れ初めを聞きにきたわけじゃあ、ないんだがな。」
「そんな気持ちの悪い話、僕だってしたくないですよ。」
驚いたように目を見開いた天蓬にため息を吐きかけ、顔に落ちかかってきた髪を払う。
「貴方がここ最近の天界軍について知りたいって言うから、順を追って説「つまり」
頭痛を堪えながら伸ばした手が触れる前に、カップが眼前から取り去られる。
「冷めたコーヒー程不味いものはないですから。」
「……つまり、当時李塔天はまだ天界軍の書記官にすぎなかったということか。」
「ええ、哪吒が生まれる前までは。」
「どうぞ」と湯気のたつカップを差し出した天蓬の視線が、開け放された窓の方へと向けられる。
「話の邪魔にならんよう追い出したつもりだったんだが…」
見上げたその横顔に浮かぶ表情に落ち着かない気分にさせられ、コーヒーに口をつける。
「今日は3人で崑崙へ行くのだと、嬉しそうに話してくれましたよ。」
「おかげでこっちは手間が二倍だ。」
「僕は、貴方と悟空と一緒にいる時の彼女が1番好きです。」
思わず顔を上げると、非の打ちどころのない笑みとぶつかった。
「少々妬ける事実なので、言いたくなかったんですが。」
「………話を元に戻せ。」
微かに空気が揺れる気配がしたが、知らぬ振りを決め込む。
「――どうします?」
カチリという音と共に、独特の匂いが部屋に満ち始める。
「この先を聞いたらもう天界軍に関してそ知らぬ顔ができなくなりますよ。」
「…バカにしてんのか?」
「言ってみただけです。」