第六話
夢小説設定
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喉を突いてきた切先をかわしながら素早く前に踏み込み、引いた刀を思い切り跳ね上げる。
「――らァ!!」
しかし翻った白刃は空を切り、重力を感じさせない動きで地面に降り立ったその顔に、笑みが浮かぶ。
「…っまた楽しそーにしやがって」
前へ奔ると、愛刀を腰だめに構えていた相手も地を蹴る。
交わった刀越しにこちらを見る黒噇に、呼吸が乱れた瞬間だった。
「だあッ」
逆巻いた黒髪が青空をバックに落ちかかってくる。
嬉々として見開かれていた両眼が細められ、鮮やかな朱唇が弧を描いた。
『また私の勝ち。』
胸を押さえつけていた形の良い膝小僧が、跳ねるように離れていく。
「8勝目…ですか?」
『はいっ』
子供の様に頷いた焔珠から目を逸らし、煙草を取り出す。
「服……切れてんぞ。」
『ああ良いのです、これは稽古用ですから。』
覗いた白い肌を一瞥して笑ったその肩に、ふわりと白衣がかけられる。
『……有難うございます。』
微かに頬を染めて前を合わせた焔珠に、天蓬が「いいえ」と微笑んでこちらを向いた。
「そろそろ時間でしょう?」
「おう、そーだな。」
『先ほど今日は勝つまでやると…どうせ皆でまた太子にお役目を押し付けて終わりなのでしょ?』
不服そうにこちらを見上げる大きな瞳に、自然口の端が上がる。
『何ですか?』
「そんなに俺と離れが『いってらっしゃいませ。』