第五話
夢小説設定
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『下界の方は皆、箸の使い方が……お上手なのですね。』
縮れた麺はかなり掴みづらいが、だからこそスープとよく絡まるのだろう。
普通に美味しい。
「豚骨とか味噌コーンなんてのもあるんですが、僕的にはこの塩ラーメンが一番だと踏んでます。」
『はい、美味しいです。』
「どうも。って言ってもインスタントなんで、ほぼ僕何もしていないんですけどね。……どうしました?」
『いえ…こんな時間に先生と並んでご飯を食べている事がなんだか、おかしくて。』
「……確かに。」
くすくすという笑い声が大きくなりかけた時、捲簾が唸ってまた寝返りをうった。
『なかなか落ちないものですね。』
「でもこうしてたら、朝までには見られるかもしれませんよ。」
『捲簾なんかのために徹夜は嫌です。』
「確かに。」
笑って煙草を取り出すその横顔は、いつもよりとても近い。
『ねぇ先生?』
「はい?」
『先生も、変わりましたね。』
「……例えば?」
『挙げれば幾つかありますが……そうですね、美味しそうに煙草を吸うお顔を見られる事が、増えました。』
視線を感じながら、机に頬杖をつく。
『多分捲簾が来てから…そこだけは私は、この人に感謝しているのです。あでも悟空が来てからも増えたから悟空にも。』
「焔珠……貴女、ちょっと酔ってますよね?」
『いいえ。』
ゆらりと揺れて優しく香る紫煙があまりに心地良くて、目を閉じた。