第五話
夢小説設定
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「……てめえやっぱ嘘だろ。」
『何がです?』
「焔早く、手え伸ばして。」
『有難う。』
いつもよりキレイな焔は、いつもと同じように優くて
「おヒメサマは木登りなんかしないでしょーよ。」
『それは貴方の理想ですか?残念でした、するんですー』
「………酔ってる?」
俺と同じ子供みたいだった。
「焔?」
『あ、ううん。あと少しですね…悟空先に行って?』
下では金蟬と天ちゃんが難しい顔で話していた。
「着いたー!!俺一番っ」
「焔珠、ホラ早く手え伸ばせ。」
――俺は桜の花があんまりにもキレイで
『有難う……不本意ですが。』
「…てめーわ……」
哪吒もいたらよかったのにと思ったら、ちょっとだけ淋しくなった。
「――おいお前らよ~辛気臭い話してねぇで花と酒を楽しめッ」
「はいはい判ってますって。」
「マジでてっぺんまで登ったのか…」
『上から見るとまた違いますよ。』
「――まぁここの桜より、下界のヤツの方が断然美人だがな。」
『同じ桜ではないのですか?』
「生き様が違うんだよ。」
――そのケン兄ちゃんの言葉は、まだ俺にはよく判らなかったけど
「……そうか、見てみたいモンだな。」
金蟬のそのひとことでなんか心臓がぎゅーてなったから
「何か今音しなかったか?」
『音?』
…思わず
「ううわッ!?」
「ゲフッ」
落ちた。
「~ゴメンッ金蟬ッ!!」
「金蟬ナイスキャッチ!!流石はおとーさん!!」
「……何でよりにもよって俺の上に落ちるんだこのバカ猿!!」
「だって金蟬が悪いんじゃん!!」
『そうよ、金蟬が悪い。』
「何でだよ!?」
「悟空は枷も含めて100キロ以上あるんですからね、枝も折れますって。」
――俺はこの夜の事を絶対忘れない。
大好きな人達がいて、みんな笑ってた。
それだけだったけど
それだけでいいやって。
ずーっとって、思ったんだよ。