第四話
夢小説設定
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「天ちゃーんっ、コレどこに置けばいいんだ?」
「ああ、それは奥の棚に並べて下さい。力持ちで助かりますね。」
「悟空は」と付け加えて顔だけ振り向けると、その手に握られたはたきの動きが止まる。
「…俺はただ悟空にせがまれるままにここに立ち寄っただけだ――なのに何故、お前の部屋の片付けを手伝わねばばらん。」
「あはは。思いの他似合ってますよ、金蟬。」
頭につけていた花柄のバンダナを毟る様に取って捨てた金蟬が、少し迷ってはたきを再開させるのに含み笑う。
「なー今日はケン兄ちゃんいないの?」
「さっきまで手伝ってくれてたんですけどね。軍の集合令かかったんで本館に行っちゃいました。」
「そういうお前は行かなくていいのか。」
「だって僕のトコの軍じゃないですもん、出陣命令が出たのは。」
煙草を手に取り、残りが少なくなっている事に気付いた。
「哪吒太子の軍です。」
「…哪吒はまだ療養中と聞いているが」
「ええ。でもそんなの上層部の連中にはおかまいなしなんでしょう。――何せ彼は殺人人形ですから。」
「………」
背伸びしながら本を仕舞う悟空の背中を見ながら、火を点ける。
「…貴方も御存知のように天界軍人の主な仕事は、天界に害を及ぼす神や下界人を封印することです。」
「……我々天界人は[無殺生]が原則です。馬鹿馬鹿しいですが。だが哪吒太子だけは殺生を許されている。」
天界を脅かす強大な“敵”を殺戮する事が、彼に課せられた役目。
浮かんだ後ろ姿は
とても、小さくて
「それはつまり上の者達が彼を、[不浄の物]として利用しているに過ぎません。」
「なぁ!!」
もしかしたらこんな顔だって、出来るのだろうか。