第四話
夢小説設定
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頭上の楡の木を見上げると、丸身を帯びた葉が気持ち良さそうに風にそよいだ。
花をつけてうなだれたこの間までの姿を思い出し、一人笑う。
『良かったですね。』
ふと腰に下げた愛刀が少しだけ重たく感じられた時、後ろから名を呼ぶ声がした。
ポケットに手を突っ込んでふらふらと歩いてくるその様に、知らず笑みが浮かぶ。
「よう、何してんだ?」
『伯父上に会いに行くところです。そちらは?』
「俺は本館行くトコ。さっきまで天蓬んトコで片付け手伝ってたんだけどよ、集合令かかって………何。」
『いえ、そういえば大将殿だったなと。』
「……てめえ、おヒメサマだからって何でも許されると思ってんじゃねえぞ?」
口元を引き攣らせた捲簾に笑い、歩みを再開させる。
『御出陣ですか?』
「まーな。でも俺たちの軍にじゃねえよ……哪吒んトコだ。」
煙を吐いた横顔に微かな不機嫌を見てとって、顔を前に戻す。
『太子はまだ療養中だと聞いていますが。』
「関係ねーんだろそんなん、上の連中には。何せアイツは―――
切れた言葉を不審に思って見上げた瞬間、背中が壁に押し付けられる。
揺れる髑髏に一瞬何が起こったのかわからず、目を瞬く。
「悪ィ。」
熱い息が耳にかかって咄嗟に身を縮めると、腕を押さえる手に強い力が籠った。
「だいじょぶ、何もしねーから。」
宥めるような声に顔が赤らむのを感じるが、肌けた胸板から目を逸らすことくらいしか出来ない。
『~っ』
「ちょっと我慢して。」