第参話
夢小説設定
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「この辺を握るんです、こんな感じで。」
『こうですか?』
教えられた通りにバットを持って構えると、先生がにっこりと笑みを浮かべて頷く。
「かなり様になってますよ。後はタイミングを合わせて振るだけです。」
『タイミングを、合わせて……』
「焔ー!」
バットを握りしめ、もう一度立ち位置を確認する。
「思いっきりどうぞ。」
『はい。』
少し離れた処にいる悟空に手を振って応えようとした時、後ろから名を呼ぶ声がした。
『は――
「刺さっちゃったりしたら、危ないですから。」
慣れた匂いが、身体を包む。
「にしてもまたすごいですねこの簪……はい、取れました。」
すっと身を引いたその指先から零れた髪がつと風になびき、元の位置に、戻っていく。
「準備はオッケーですか?」
『は……あ、はい!』
「行くよー!!」
大きく振りかぶった悟空の手から離れたボールが、真っすぐにこちらに向かってくる。
「焔珠、振って!」
『はいっ』
響いた涼音に、目を瞬いた。