第参話
夢小説設定
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窓をブチ破って飛び出していった球の行方を、見送る。
「…いけないんだー」
「捲簾が打ち返したのが悪いんだろォが!!」
「てめ、打ってくれと言わんばかりだったじゃねえかよ!?」
捲簾が大げさな仕草で憤慨を露にし、悟空を指さす。
「元はと言えばこの猿が野球をやろうなんざ「アッヒデー!!自分だって楽しそうに」
「うるせっ」
「…ま、アレですね。」
いきなり開いた窓から吹きこんでくる風が、幾枚かの花びらをつれてくる。
「仲良き事は、美しきかな。」
「「ねぇよ」」という声を背で聞きながら窓外に向けていた目を、瞬く。
「悟空」
「なにー?」
手招きして呼んだ悟空に、「ガラス、気を付けて下さいね」と声をかけて場所を開ける。
「今取り行くーっ」
着地するなり飛ぶように駆け出ていった悟空を見送った金蟬が眉を寄せてこちらを見た。
「心配して、来てくれたんじゃないですか?」
ふんと鼻を鳴らして部屋を出ていくその後ろ姿に、煙草を取り出す。
「おーい、俺一人置いてかれてる感じなんだけど?」
「………」
「………何だよ。」
「………」
「何なんだよッ!?」