第参話
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「――空!悟空!!何やってんだてめぇ!?」
声を張り上げると、悟空がこちらを向いた。
その傍らに立って白衣のポケットに手を突っ込んでいる天蓬の顔に呑気な笑みが浮かぶのを見ながら、人混みを掻き分ける。
「金蟬!!」
「このバカ猿!離れるなっつっただろーが!!」
「いででで、ごめんってば!!」
「まーまーお兄さんよ。」
「!」
「子供はカゼの子、遊びざかりなんだしよ。」
「――触るなッ、誰だお前…!?」
一瞬の自失から覚め、肩に置かれた手を振り払う。
「暴れん坊将軍、下半身含む。」
銜え煙草をしながら器用に口許を引き上げた男に、眉を寄せる。
「………“捲簾大将”…か。」
「こ…金蟬様!?上のお席にいらっしゃらないと思ったらこの様な場所に!」
駆け寄ってきた部屋付きの係りに、上の席を振り仰ぐ。
首が寒くなるような目つきでこちらを見下ろす西王母のその横で、何とも言い難い顔をしている##NAME1##の姿が見えた。
「……彼らは私の連れだ。騒ぎの責任を取り、退席させて頂く。」
「しっしかし…!?」
「――行くぞ。」
「…いいんですか?僕ら勝手に騒ぎにしただけなんですけど。」
「――ふん」
悪びれもせず煙草を取り出しながら言った天蓬に背を向け、足を踏み出す。
「サボる口実ができただけだ。」