第弐話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――おい」
後ろからかかった声に、視線を上向けて煙を吐き出す。
「上官と擦れ違ったら、相拶ぐらいしたらどうだ。」
「……あーそりゃどぉも。」
そう言いながら振り返ると、赤い瞳が微かに窄められた。
「こんにちは。さよぉなら。」
「……捲簾大将」
「…んだようるせえなあ、ヒマじゃねーんだよ俺も。」
「腰から酒瓶下げてる奴の言う台詞か。」
「燃料だから、コレ。」
「――くだらんな。天蓬元帥の存在がなければ貴様などとっくにお払い箱だ、優秀な副官に感謝することだ。」
「……ははッ」
声に出して笑い、煙草を挟んだ指を差し向ける。
「そっちこそ、その優秀な飼い犬に噛まれねえよーに気ィつけな。」
「何……?」
眉を寄せたその顔に背を向け、後ろ手を振る。
「そいじゃーね♪」
西海竜王・敖潤、闘神一族出のエリート軍人。
上司とはいえ、どーにも好きになれない。
つらつらとそんなことを思いながら、角を曲がろうとした瞬間。
「おわっと」
「わ!?」
腹で受け止めたその軽い衝撃の正体を確認すると、顔がほとんど真下を向く。
「あ…ゴメン!!!」
見上げてくる大きな金晴色の瞳に、目を瞬いた。