最終話
夢小説設定
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水面に踊った陽に目を凝らした時、かかった声に、後ろ首を掻く。
「――こちらにおいででしたか、菩薩。」
まだ
「…どこにいたってよく見つけるモンだ。」
「貴方様に関してはプロですからな。」
見えるわけなどないのに。
「ささ、まだまだ書類の山がお待ちですぞ。」
「――姉上に会ったよ。」
「……なんですと?」
取り出した煙草を弄びながら、視線を戻す。
また
「あのチビの記憶をひとつだけ――どうしても……消せなかった。」
性懲りも無く。
「……あの人のじゃあないこれは…俺のエゴだ。」
天に向かって咲く蓮の、その向こう
「――菩薩が」
廻る森羅にその煌きを、探して。
「必要だと思われたなら、それはきっと正しいのです。」
肩越しに振り返って見た背が大儀そうに曲げられ、「やれやれ」とため息が吐かれる。
「第一、観世音菩薩の命令違反などいつもの事じゃあございませんか。」
「…まったくだ……」