最終話
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五百年の孤独――
それが
薄紅と共に埋もれた慟哭に、課せられた罰。
未開の地の――人が訪れようもない遥か山頂の岩牢
時間の流れさえも下界と遮断する封印の札が、その効力を失うまでの長い長い幽閉――
「……次に目覚めた時お前はすべてを忘れているだろう。天界で過ごした日々も、出逢った者の事でさえ――」
額の金鈷から溢れ出る光が、中途で遮られる。
振り仰いだ先で、眠る幼い顔に向けられた瞳が、娘と同じ色を湛えて細められた。
「…それでも」
最後の涙を拭った指先が、膝上を流れる髪を梳く。
「魂に刻まれた記憶は決して消える事はありません。血となり骨となり、これからのそなたを、生かしてくれましょう。」
いつの日か
「……だから今はお眠りなさい」
また
「その胸に、希望の種子を抱いて。」
芽吹く時が訪れる事を
信じて――