第十七話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「………」
全身を苛む鈍い痛みを振り払いながら、身を起した。
「っ……ッ」
徐々に煙や埃が重力に引かれ、落下物に破壊し尽くされた室内を露にしていく。
鉄骨があちこちに柱のように立ち、絵の具をぶちまけたような赤がところどころで光を受けている。
「……ッ」
巡らせた視線が捉えたモノに、目の前の瓦礫を力任せに退かす。
「――悟空、悟空!!!」
ぐったりと動かないその体に手をかけて、引き寄せる。
「ご……」
深く、規則的な呼吸。
――俺はずっと、知らずにいたんだ
「……」
未だ耳に残る囁きに目を閉じ、小さな頭に、すがるように抱え込む。
「…生きてる…」
お前に出逢えなければ…ずっと
こんなに大事な事を知らずに
「生きている――」