第十一話
夢小説設定
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今にも泣き出しそうな顔。
わかるかわからないくらいに伸ばされ向けられた、指先。
精一杯を返したつもりだったが、あまり上手くやれた気がしなかった。
「ひッ……!!~何をしておるナタク達よ!!」
鞘の落ちる軽い音に、耳障りな音が続く。
「こっちだ!!儂を助けんか、この馬鹿どもがァ!!!」
鈍い動きで流れた黄光が、無造作に振り下ろされる。
「……ばか、な……」
「――天蓬!」
背後を駆けていく、足音に
「――またあとでな。」
投げた言葉。
「……ええ」
口元が緩むのに合わせて、扉が閉じた。
瞬間中空を割った太い風に身を投げ出すが、顎下を重さを伴った熱が打つ。
「――!!」
暗くなった視界に片手をついて反転し、弾を撃ち込む。
「……なァ」
響く苦鳴を聞きながら、身を起こす。
「お前らの[弟]には結局何もしてやれなかったからな。」
あの日叩かれた腹に感じた痛みは今も、忘れてはいない。
「せめてお前らは解放してやるよ、この狭っちい世界から――」