第十一話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――来ますよ。」
「え?」
撃鉄を起こす音が耳元で、したような気さえした。
覗いた巨大な金晴眼を強く見返すことで、四肢に力を込める。
「――悪く思うなよ!!」
聴力を麻痺させるような苦鳴が起こる。
「走って!!」
駆けだした悟空と金蟬の背を追う足が、自分のものではないかのように、重い。
「何をしておる、殺せナタク!!」
けしかけられた獣を止めたのは、一発の銃声。
「――どうした、獲物はこっちだぜナタク。」
「ケン兄ちゃん……!!?」
「捲簾……ッ!?」
完全に足を止めて振り向いた悟空の顔に、必死の色が浮かぶ。
「ケン兄ちゃ「行けェえ!!!」
「………ってな。」
悟空に向けられていた照れくさそうな目が、真っ直ぐにこちらを見る。
何度も呼んだその名前が、喉に引っかかってどうしても出てこない。
『―――』
聞こえた筈なんて、ないのに。
唐突に破顔したその顔に、私は――
私は
『―――』
私は。