第十一話
夢小説設定
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「足元に飛び込め!!」
飛び込んだ影の中で片手をついて起き上がり、仰ぎ見た巨塊に目を見開く。
「早い……!?」
「――こっちだ!!」
立ち上がりざまに床を蹴った焔珠を捲簾の方へと押しやり、振り向く。
「うわッ……」
「――悟空!!!」
突風に煽られてバランスを崩した悟空が、間一髪のところで振り切られた右腕から逃れる。
『大丈夫!?』
「はははははァ!!」
笑い声を上げた賀孟が、無数の黒々とした影に遮られて見えなくなる。
「隙間に逃げ込んだか、無駄だ鼠どもが!!」
途端入り込んできた巨大な前肢が、獲物を求めて凶暴に動く。
「……どうするんだ!?」
「出口はあの男の後ろだけか……」
「――刀じゃ無理だろ。」
焔珠が、目を見開いて自分の肩越しを見やる。
「俺が引きつけるわ。」
『捲……――』
非難を含んだ声が中途で途切れた理由を知り、思わず目を伏せる。
握りしめられた、震える白い手。
「……分かりました。」