第十話
夢小説設定
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「いや、抄雨殿が…!」
「早く軍部へ!!」
伝令の者が、こちらを不審気に見つめている。
動けない自分に代わる様に、周囲が一斉に色めき立つ。
「天帝が……」
「謀叛人どもに殺害されただと…!?」
「なんという事だッ、軍は一体何を…敖潤様!」
「やはりあの金晴眼の幼児がこの天界に凶事を招いたのだ……!!」
不思議なものでも見るようにこちらを見上げた少年の顔が、先ほどまで見ていた顔が次々脳裏を過っていく。
「……馬鹿な…」
思わず零れた言葉に、名を呼ぶ声が響く。
「李塔天殿が、お呼びです。」
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「――あの不浄の幼児を天界に留置した責任、如何様に取るおつもりか観世音菩薩……!!」
「百虎門は閉じられたままだ…」
「崑崙は――西王母は何と言ってきているのです!?」
後ろに控えた二郎神が、顔を青くして後ずさる。
「…ピーピーうるせえな。」
「ぼ、菩薩……」
何も言うわけねえだろが。
こちらを睨めつける濃紫を思い出し、さすがに胸クソが悪くなる。
「何と!?」
「今は天帝を悼む時だろうが、責任云々はその後で問いな。」