第十話
夢小説設定
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『……あんまり押さないで悟空。』
「え、だって金蟬が――わっ」
悟空の声に、なんとも微妙な気分にさせられる声が重なる。
『金蟬!』
「何だ」
『あんまり押さないでって言ってるでしょう!?』
「てねえよ。」
その顔に浮かんでいるであろう表情が想像できそうな声に振り向きかけた時、最後尾から名を呼ぶ声が響いた。
『はい?』
すぐ後ろから、焔珠の応える声が届く。
「さっきみたいな声は、僕にだけに「うるっせえ痛って!!」
「こんな狭えトコで大声出すな…」
したたかにぶつけた額を押さえ、『大丈夫?』という問いかけに無言で頷く。
「思ったより長いですね、今どの辺りでしょう?」
ややあって見えてきた光に、目を細める。
「――お、出口らしいぞ。」
「やっとか~っ」
『静かに……どうなってます?』
「いや、追手の気配はねえが……」
窺い見えたモノに、知らず眉根を寄せる。
「何だ?ここは」
広壮な空間はその天井まで届こうかという程の高さの扉で規則的に区切られ、何かの駆動音が絶えず鼓膜を刺激する。
「よっ……と、いいぜ来い。」
軽やかに着地した焔珠が握った手もそのままに、柳眉を顰めた。