第十話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
前を行く先生の刀を受けた男の両膝が、大きく沈む。
「天ちゃん…!!」
その後ろに連なっていた者たちが悲鳴を上げながらバランスを崩し、幾人かが奈落を思わせる黒に吸い込まれていく。
「僕の後ろを離れないで!!」
「うわあああ!!」
言われたことを守りつつ足を伸ばして、その振り切った横合いから斬りつけようとしていた男を蹴り落とす。
「まっ…えへは出ないで――わかりましたね!?」
どもりながらも叱るような口調に、こんな時だというのにおかしくなる。
「ヒイッ……!!」
「――ひるむな、進め!!」
殿についている捲簾の銃口が連続して揺れ、こちらへと疾駆してくる兵たちが端から横に傾いていく。
「~うお危ねッ!!」
「荒療治で克服できるかもしれませんよ、高所恐怖症!」
「必要ねーや、今から下界に行こうってんだからよ!!」
「あぶない」
その声に振り向きかけた視界に映り込んだ光景に、目を見開く。
『こんぜ――』
放り出された小柄な体に、息が止まった。
「――悟空…!!」
それを追って躊躇いなく跳んだその、後ろ姿
――太陽みたいだ
『――金蟬…悟空ッ!!!』