第壱話
夢小説設定
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「――誰だ、お前。」
「………」
「あのなァ、誰なんだって聞いてんの。」
「えっと…」
「――ヤベ…」
ぐんっと手を引かれ、俯けていた顔を上げる。
「うわ…!!?」
「しッ!!いいからこっち来い!」
仏像の後ろに倒れこむように駆け込んだその時、ばんっと扉が開く音がした。
「ここですか哪吒様!?…あれ?」
「「………」」
「まったく…どこに隠れてらっしゃるんですか哪吒様ー!!」
「へへン、ばーか」
ぱたぱたと去っていく足音が遠くで消えた頃、ようやく口にあてられていた手が離れる。
「…お前も何か悪いことして逃げてんの?」
「大したことじゃねぇよ。いつもエバり散らしてる天帝が間抜け面で昼寝してたから」
「……してたから?」
「鼻毛書いただけ。」
弾けた笑い声が、高い天井にぶつかって反響する。
「カッケー!!それスッゲ見てえ~!!」
「だろ?だろ!?写真撮っときゃ良かったぜ!
楽しそうに腹を抱えて笑った顔が、その笑みを残したままこちらを向いた。
「面白い奴だなお前。俺は哪吒。お前は?」