第九話
夢小説設定
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「ケン兄……天ちゃん」
見つめれば
「――みんなは、いなくならないよな。」
ちゃんと、見返してくれる。
「哪吒みたいに俺の前からいなくなったりしないよな。」
それがなんでかとても嬉しくて
少し、怖くて。
「…みんなと一緒にいられるなら俺、どこに行ったってかまわない。みんなとずっと一緒に行くから…みんなの事大好きだから、だから……」
紡いだ言葉が端から散っていくのも本当は、怖いんだ。
「ずっと一緒にいてくれるよな?」
覗きこんだ焔の目に映るものは多分少しだけ、この気持ちと似ている。
だけど大丈夫だと言ってあげる事はできなくて代わりに、その袖を握る手に力を込める。
「―――よし!!」
元気な声に顔を上向けると、ケン兄ちゃんがすとんとしゃがみ込む。
「悟空小指出せ、小指!!」
「……ゆび?」
「なんだ知らねえのか?」
真似して上げかけた腕を、金蟬が支えてくれる。
「ほい、げんまん。」
目を瞬いて問いかければケン兄は、優しい顔で見返してくれた。
「……コレはな、指きりってんだ。約束のしるし。」
「ゆびきり……」
約束のしるし。
ずっと一緒の、しるし。